とある出川組の話

 

 2019年6月、ビットコインは久々の暴騰を迎えてホルダーたちがワクテカし始めました。しかし、現在までの地獄のような暴落と国のガチ規制(こんな時だけ仕事が早い…)で、どれほどの人が退場したことでしょうか。

いわゆる"出川組"の私も重症を負ったもののなんとか一命はとりとめて、今後の流れに期待をしているところです。

このブログもかなりホコリをかぶってしまいましたが、今日は私のこれまでの経緯をお話したいと思って書いてみました。

 

【デビュー そして大暴落】

2017年の年末に久々に会う後輩と飲みに行き、暗号通貨(仮想通貨)を勧められました。

話している最中も価格は跳ね上がり、後輩はすごい!やばい!と興奮し、数十年に一度の画期的発明だとブロックチェーンの説明についても力説。私も前から投資や暗号通貨に興味はあったので、始めることにしました。

この頃にタレントの出川さんがコインチェックのCMに出ていたため、この時期の参入者はのちに"出川組"と呼ばれるようになった。

 

最初はコインチェックを開設し、1月にNEMとRipple(後輩は軽いリップラー)を買いました。貯金から使う額を決め、無理のない額で買いました。その後少し下がったのですが、損切りはせずに上がったら最初のは売ろうと考え、"ナンピン買い"しました。

さらにはビットフライヤーやザイフも開設し、リスク分散もしつつMONAなども購入。貯金は全て投入しました。

 

しかしその後も購入価格を上回ることはなく、1月末頃にはNEM不正流出、いったん盛り返すものの2月にも規制などのファンダメンタル崩壊で大暴落。ツィッターで情報を得ながら勉強し、長期的な目線で見ようと決めていたので、メンタルはまだ前向きでした。

 

【翻弄と塩漬け】

それが悪循環を呼んだのか、ここまで下がったらもう上がるだろう!と考え、金融会社から借金をし、短・中期のトレードに手を出しました。と言っても信用取引で稼ごうとすると失敗すると思っていたので、現物のみの売買です。ビットコインは落ち目だったので、アルトコインを狙って勝負に出ました。

 

下調べをし、強そうなアルトをいくつか見繕いETH建てで買いました。開発の進捗が良いコインは一時的に跳ね上がる動きを見せ、狙いは良かったと思います。しかし未熟者で頭の足りない私はそこで売ることができませんでした。

なぜ売れなかった、いや、売らなかったのか。

大きく伸びるコインはあったものの、ETHが低迷していたのです。ここでETHに戻せば確かに枚数は増えるが…結局日本円ではたいした儲けにならない…ここで思考停止に陥りました。

私が購入したアルトはほとんどERC20規格のもので、ETHが基軸になってきますが、開発側も資金が必要ですからコインのまま持っていても仕方ありません。おそらく現金化したのでしょう。ETHが開発側からどんどん売られたのではと考えます。

それが正しいかはさておき、今振り返ればここでBTCにしておけば良かったのです!!ETH建てで買ったのでETHしか見ていませんでした。

 

"最悪のパターンを想定しろ"という教訓に恐怖しながらも、"毎年同じ値動きをする"、"年末は高騰する"という盲信。"アメリカの確定申告後は上がる"などの情報に翻弄され、また借金をし、そして塩漬け…

本格的に思考停止に陥り、リアルでも転職したばかりで稼ぎが少なく、不安から逃げたかった私は、マインクラフトで現実逃避をし始めました…

 

【前を向いたまま脳死

トレードばかりの話になってしまいましたが、私がここまで執心した裏付けにはブロックチェーンに未来を感じたからで、一応技術面の方も目を配っていました。時系列はもう覚えてませんが、ブロックチェーンの勉強会にもいくつか参加。Dappsに感心を持ってはゲームやDEXをいじったり。クレイジーサイコクリプトにも寄稿しました。(技術関係ない)

しかし界隈の活気がどんどんなくなり、私もチャートの記録をやめ、張り付くように見ていたツィッターから距離を置くようになりました。

 

リアルの方の仕事は案件が思うように増えず、悩みぬいた末、考えを切換えてダブルワーク生活を開始。リアルの方を重視し、トレードの方は脳死ロングモードになりました。ローンの利息に苦しめられながらも、一筋の希望、年末の高騰に望みを託して…

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【蝕まれた心】

なんとか仕事が増え、経済面ではとりあえず生きていけるようになりました。

しかしビットコインは5月と7月に盛り返しを見せるものの、11月から暴落に次ぐ暴落。年末の高騰がなく、何の対策もないまま"想定していた最悪"が来てしまいました。

何か考え始めると頭がおかしくなりそうなので、マインクラフトに没頭。マイクラ依存症になりました。

 

年が明けて春になり、40万まで下がったところで、契約していた保険会社から10万円の臨時収入。ここは流石に底だろうと思いつつも、またこれを投資して下がったらただのギャンブルクズだ。と、このタイミングで一般的な精神が働き、10万円はローン返済に充てました。下落の恐怖はしっかりと私の心に刻みつけられ、果敢さは失われていました。

 

改めて自分の精神状態を確認してみると、前は向いていたけどなんだか廃人のようでエネルギーは尽きている状態。自己嫌悪なのを何度も奮い立たせながら毎日を生きていました。

 

 【甦る希望】

 そして待ち望んだ高騰。底で買い増しはできなかったものの草コインはBTCに変えておいたため、ある程度波には乗れました。借金も半分まで減っています。

しかし収支はまだ大幅なマイナスなので、胸を張ることができません。

勝負はこれからです。

 

私はアラフォーですが、社会人になってから家の借金やら自分の学費やらで借金から抜け出せたことがありません。真面目に会社勤めしていたのにです。今の私には将来独立して自分の店を持つという夢があります。投資に興味があったのもそういう背景からですが、コツコツ働いてるだけでは成し得ません。人生で「ここからは俺のターンだ!!」と思える日を迎えたいのです。

 

最近ようやくマイクラをアンインストールし、依存症から抜け出せました。これからまたリハビリするように仕事と勉強に打ち込んでいきたいと思います。

 

それにしても界隈では様々なニュースがあって、いろんな人を見てこれた…

コインチェックに続き、ザイフやバイナンスのハッキング被害…

規制によって苦しめられる投資家、ベンチャー企業、SEたち…

ジョージ・ソロス参戦表明で沸き立つも伸びないチャート…

Mt.GOX小林管財人の売り相場…

ビットコインの価値の源泉論争…

ビットキャッシュのハードフォーク戦争… 

いろんな意味で一世を風靡した丸の内OL…

ケンカばかりのイキりトレーダーたち…

信念を貫き通したドミ婆さん…

はしゃぎ散らかすイムホテップ…

痩せてゆく与沢翼

 

私にとって2018年という年は最初は希望の年に思っていたけど、実は試練の年、そして種を与えてくれた年だろうと感じています。大事だからここで記すことにしました。

ここで得たことがいつか実を結び、本当の希望に変わるまで少しずつでもいいから前に進んでいこう。

 

Zaifでアルトの信用取引